三鷹深大寺特許事務所
令和5年度 弁理士短答式試験(特許 問4)
【特許・実用新案】問4
特許無効審判における審理に関し、次のうち、正しいものは、どれか。
1 証拠調べに際し、審判官は、当事者に対して文書の提出を命ずることができ、当事者が文書提出命令に従わないときは、当該文書の記載に関する相手方の主張を真実と認めることができる。
× 民事訴訟法では設問のとおりであるが、特許法においては職権主義が採用されているため、相手方の主張を真実と認めることはできない。
2 証拠調べは、双方の当事者が口頭審理の期日に出頭せず、出頭したものともみなされない場合には、することができない。
× 設問1と同様の趣旨による。
3 被請求人側から答弁書の提出がなされず、口頭審理の期日にも出頭がなく、出頭したものともみなされなかった場合には、請求人の主張する無効理由の存在を被請求人側が認めたものとみなされる。
× 特許法は職権主義のため、審判にて判断される(特152条)。
4 顕著な事実については証明が不要であるから、審判官は証拠調べをすることなく当該事実を基礎とする審決をすることができる。
○ 特151条のとおり。
5 審判の係属中、当事者又は参加人のいずれにも該当しない利害関係人の特許庁長官に対する申立てにより、証拠保全をすることができる。
× 審判の係属中、証拠保全できるのは、当事者若しくは参加人の申立により又は職権に限られる(特150第2項)。「いずれにも該当しない利害関係人」は含まれない。
問4の回答 4 OK